Windows 11 「アカウントにサインインできません」を修復する方法

パスワードと入力環境を確認する

まずは、パスワードの入力が正しく行えているかを確認します。

• CapsLock キーが有効になっていないか
• NumLock キーのオン／オフが適切か
• 日本語入力（かな）と英数入力が切り替わっていないか

特に、数字や記号を含むパスワードでは、キーボード配列や IME の状態によって、見た目と実際の入力内容が異なる場合があります。
一度メモ帳などにパスワードを入力して確認してから、サインイン画面にコピーして試すと安心です。

再起動して一時的なエラーを解消する

更新直後や一時的なエラーが原因で、アカウントの読み込みに失敗している場合もあります。
電源ボタンから「再起動」を選び、Windows を正常に起動し直してから、もう一度サインインを試します。 再起動しても毎回同じメッセージが表示される場合は、設定やユーザプロファイルの不具合が疑われます。
次の項目に進んで、アカウントにいて確認してください。

他のアカウントでサインインできるか確認する

同じパソコンに複数のユーザアカウントがある場合は、別のユーザでサインインできるか確認します。
他のアカウントでサインインできる場合は、Windows 自体ではなく「サインインできないアカウント側」に問題がある可能性が高くなります。 他のアカウントでサインインできた場合は、次の点を確認します。

• そのアカウントが 管理者 権限かどうか
• 本来のアカウントのユーザプロファイルが破損していないか

他のアカウントが管理者権限の場合
そのアカウントでサインインした状態で、本来のユーザプロファイルを修復できます。
詳しい手順はこのページの「」に進んでください。
Windows11 ユーザプロファイルを修復して再構築する方法 他のアカウントが標準ユーザ権限の場合
標準ユーザだけではプロファイルの修復や新しい管理者アカウントの作成ができません。
この場合は、いったん Administrator ユーザを有効化して管理者権限を確保してから修復を行います。下記の修復手順を試してください。

ユーザプロファイルの破損

Windowsのアップデート途中で電源が切れたり、更新処理中にシステムが強制終了した場合、ユーザプロファイル内の設定ファイル（NTUSER.DAT など）が破損することがあります。
この状態では、サインイン時にプロファイルを正常に読み込めず、「アカウントにサインインできません」と表示されることがあります。 また、レジストリのユーザプロファイル情報（ProfileList）と実際のフォルダ構成が一致しない場合も、サインインに失敗します。
特に、同じ SID に「.bak」が付いている状態では、どのプロファイルを読み込むか判断できず、サインインがループしたり、一時プロファイルでサインインされるなどの不具合が発生します。

Microsoftアカウントの認証エラー

Microsoftアカウントでサインインしている場合、ネットワーク障害やアカウント認証の失敗により、正しいパスワードでもサインインできなくなることがあります。 特に、次のような状況ではエラーメッセージが表示されやすくなります。

• インターネット接続が不安定な状態でサインインした場合
• Microsoft側でアカウント保護のチェックが発生した場合
• サインイン方法の変更やセキュリティ情報の更新直後

Microsoftアカウントの状態やネットワークに問題がある場合は、一時的にサインインできなくなることがあり、時間をおいて改善するケースもあります。

PIN（Windows Hello）の破損

Windows11では、パスワードの代わりに PIN や指紋認証を使用できますが、Windows Helloの設定ファイルが破損すると PIN が使えなくなり、正しいパスワードでもエラーが表示されることがあります。 PIN の構成ファイルが読み込めない場合、次のような状態になります。

• PIN の入力画面が表示されない
• PIN 入力後にサインインループになる
• 「アカウントにサインインできません」と表示される

PIN の破損は、更新失敗や突然の強制終了で発生しやすい不具合です。
この場合は、一度 PIN を削除して再設定するか、別のサインイン方法（パスワードなど）に切り替える必要があります。

アカウント権限（管理者権限）の不整合

ユーザが管理者グループから外れてしまうと、サインイン時に必要な設定の読み込みが行えず、エラーになる場合があります。 次のような操作や不具合が原因になることがあります。

• 誤操作により管理者から標準ユーザへ変更してしまう
• アプリやスクリプトが権限情報を書き換えてしまう
• Windows Update 後に権限の整合性が崩れる

この状態では、設定アプリや一部のシステム機能も開けなくなる場合があります。
管理者権限を持つアカウントが 1 つもない場合は、Administratorを一時的に有効化して修復する必要があります。

Windows アップデートの失敗によるシステム設定の破損

更新プログラムの適用中にエラーが発生した場合、ユーザ情報やサインイン関連の設定が部分的に書き換わり、正常に読み込めなくなることがあります。 代表的な例として、次のような不具合があります。

• サインイン後にすぐログアウトされる
• 設定アプリが開かない
• 「アカウントにサインインできません」が毎回表示される

このような場合は、Administratorの有効化やユーザプロファイルの再構築で改善できることがあります。