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Windows 11 が突然落ちる主な原因と対処法

公開日

Windows11が突然落ちる原因には、メモリやストレージ、電源ユニットのトラブルなど、さまざまなものがあります。 ここで言う「突然落ちる」とは、パソコンが急にシャットダウンして電源が切れてしまう状態のことです。
突然パソコンが使えなくなると不安になるかもしれませんが、よくある原因を確認して、それに合った対処法を試せば、改善できる場合が多いです。
このページでは、突然シャットダウンする主な原因と、それぞれの対処法を分かりやすく紹介しています。 突然シャットダウンではなく、PCの操作中に勝手に再起動する場合は下記のページをご覧ください。
Windows 11 が勝手に再起動する原因と対処方法


Windows11が突然シャットダウンする主な原因

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Windows 11 が突然シャットダウンする原因には、内部パーツのトラブルやドライバの不具合など、さまざまな要因が考えられます。

メモリやディスクドライブの物理障害

特に、メモリやディスクドライブのような内部パーツの不具合は、突然シャットダウンする原因としてよく見られます。

メモリ不良による突然のシステム停止

パソコンは、起動や作業中に一時的な必要なデータの保存や読込をメモリを使用してで処理しています。 そのため、メモリに不具合があると、必要なデータの処理がうまくいかず、データの処理に失敗し、システムが停止して突然シャットダウンすることがあります。
メモリの不具合による兆候としては、主に下記のようなことが起こります。
  • アプリ使用中に突然画面が真っ暗になる
  • 何もしていないのにPCが突然シャットダウンする
  • ブルースクリーンが表示される
このような場合は、Windows標準のメモリチェックツール「メモリ診断」で不具合をチェックし、問題が見つかった場合はメモリの交換が必要になります。

SSD/HDDの故障によるアクセスエラー

ディスクドライブ(SSD や HDD)に物理的な不良がある場合も、Windowsが必要なファイルを読み込めず、フリーズや突然落ちたりすることがあります。
特に以下のような症状がある場合は、ディスクドライブの異常が疑われます。
  • Windows11の起動でフリーズして動かなくなる
  • PCの作業中にフリーズや電源が落ちる
  • アプリを開いた瞬間に電源が落ちる
  • 頻繁に(カチカチ/ガリガリなど)異音がする(HDD限定)
このような場合は、ストレージの健康状態を確認できる診断ツールを使って状態をチェックします。問題がある場合は、直ぐにバックアップを取り早めの交換が推奨されます。
また、不良セクタがあると、ファイルの読み書きが不安定になり、突然シャットダウンすることがあります
この場合は、Windowsの「チェックディスク(chkdsk)」機能を使って検査と修復を行うことで改善できる場合があります。

ドライバの不具合や互換性問題

パソコンに接続されているハードウェア「グラフィック、ネットワーク、プリンター」などを動かすためには、「ドライバ」と呼ばれる専用の制御データが必要です。
このドライバが破損していたり、Windows11と相性が合わないと、正常に動作しなくなり、システムに重大なエラーが起きて突然電源が落ちることがあります。特に更新プログラムのアップデートや、バージョンアップデート直後に起きやすいトラブルです。

ディスプレイ/チップセットなどのドライバ

ディスプレイ(グラフィック)やチップセットなどに関わるドライバに不具合があると、以下のような問題が起こることがあります。
  • 電源が突然落ちてシャットダウンする
  • ブルースクリーンが発生
  • 画面が急に真っ暗になる(ブラックアウト)
グラフィックドライバが破損していると、動作が不安定になり、画面が停止したり電源が切れることがあります。
スリープからの復帰や高負荷時に落ちる
スリープから復帰するときや、ゲーム・動画編集など負荷の高い作業中に電源が急に落ちる場合、電源制御やパフォーマンスに関わるドライバ ACPI、Intel ME、チップセットドライバなどに問題があることが多いです。
特に以下のような症状が出ているなら、ドライバの不具合や互換性の問題も考えられます。
  • スリープ復帰後すぐに電源が落ちる
  • CPU負荷の高い操作中に突然シャットダウンする
  • Windows Update後から電源トラブルが起き始めた
このような場合は、デバイスマネージャーでドライバの状態を確認し、必要に応じてドライバを最新のものに更新、または一度削除して再インストールします。
くわしい内容は「突然シャットダウンするときの対処法」のドライバの不具合の項目をご覧ください。

ハードウェアの過熱

パソコンの内部は使用中に高温になりますが、冷却がうまくいかないと、CPUやGPUなどのパーツが過熱を検知して自動でシャットダウンすることがあります。 このような「過熱」によるトラブルは、ホコリや冷却ファンの不具合などが原因で起こります。

ホコリ詰まりや冷却ファンの不具合

パソコンは一定以上の温度に達すると、パーツの破損を防ぐために強制的に電源を切る安全機能を持っています。 特にCPUやGPUの温度が上がりすぎた場合、パソコンは何の前触れもなく突然シャットダウン(電源が切れる)することがあります。
以下のような状況がある場合は、過熱が原因かもしれません。
  • PC本体が異常に熱くなる
  • ファンの音がうるさくなった、または音がしない
  • ゲームや動画編集など高負荷作業中に突然落シャットダウンする
パソコン内部にホコリがたまると、空気の流れが悪くなり、熱がこもってオーバーヒートを引き起こします。 また、冷却ファンが正しく動作していないと冷却が間に合わず、起動直後に突然シャットダウンすることがあります。
パソコンの過熱が疑われる場合は、パソコン内部や冷却口の掃除などが必要になります。 くわしくはこのページのハードウェアの過熱の対処をご覧ください。

電源ユニットの不具合

パソコンの動作には安定した電力供給が最重要です。 デスクトップパソコンでは「電源ユニット」、ノートパソコンでは「ACアダプターやバッテリー」がその重要な役割を果たしています。
これらの部品に不具合があると、電力供給が不安定になり、突然シャットダウンや起動トラブルを引き起こします。

電源ユニットの不具合(デスクトップパソコン)

電源ユニットやACアダプターに不具合があると、電力供給が不安定になり、突然シャットダウンする原因になります。
以下のような状況がある場合は、電源ユニットの不具合が疑われます。
  • パーツを交換後に突然電源が落ちるようになった
  • 長時間パソコンを使用していると突然落シャットダウンする
  • 起動後すぐに突然落シャットダウン(電源が落ちる)
とくに、グラフィックボードやSSDを増設したあとに突然電源が落ちる場合は、電源容量の不足が原因の可能性があります。

ACアダプターやバッテリーの異常(ノートパソコン)

ACアダプターの不良やバッテリーの劣化で電源供給が途切れると、突然シャットダウンすることがあります。
以下のような症状がある場合は、電源まわりのトラブルが疑われます。
  • ACアダプターに接続していても突然シャットダウン(電源が落ちる)
  • バッテリー残量があるのに突然シャットダウンする
  • バッテリーの劣化に関する警告メッセージが表示される
デスクトップでは電源ユニットの故障や電力不足、ノートパソコンではACアダプターの不良やケーブルの断線、バッテリーの劣化などが原因として考えられます。
電源に関する不具合が疑われる場合は、このページの電源ユニットの不具合の対応をご覧ください。

マザーボードの物理障害

マザーボードは、パソコン内部の各パーツを接続し、電力やデータを制御する中心的な役割を果しています。
このマザーボードに物理的な故障が発生すると、電源供給や情報の伝達が正常に行えなくなり、突然シャットダウンや起動不良が起こることがあります。

電源供給まわりのトラブル

マザーボードには、電源をCPUやメモリ、グラフィックボード、ディスクドライブなどに分配するための回路がたくさんあり、この部分に異常があると、CPUやメモリなどに正常な電圧が供給できなくなり、突然シャットダウンすることがあります。
特に以下のような場合は、マザーボードの物理的なトラブルが疑われます。
  • 起動後すぐにシャットダウン(電源が落ちる)
  • パソコンが不定期に突然シャットダウンする
  • 電源ボタンを押しても、何度か押さないと起動しないことがある

目に見えにくい経年劣化

マザーボードの劣化は外からは分かりにくいですが、内部の電解コンデンサの膨張や液漏れ、パターンの腐食などが起きていることがあります。特に長期間使用しているパソコンや中古品では、こうした症状が原因で不安定になるケースも少なくありません。
マザーボード障害の対応
マザーボードの障害が疑われる場合、確実にマザーボードが原因かどうかを見極めるのは難しく、個人で対応するのは現実的ではありません。
不具合の兆候がある場合は、メーカーのサポートや専門の修理業者に相談するのが、もっとも確実で安全な方法です。

突然シャットダウンの原因を確認する方法

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Windows11が突然シャットダウンする場合、原因をできるだけ特定してから対応すると、改善につながりやすくなります。

イベントビューアーでエラーを確認する

Windows 11 が突然シャットダウンする場合、その原因が「イベントビューアー」に記録されていることがあります。
イベントビューアーは、Windows上で発生したエラーやシステムの異常を時系列で記録している標準ツールです。 エラーの発生タイミングや内容を確認することで、ハードウェアの異常やドライバの不具合など、原因の手がかりが得られることがあります
Windows11のイベントビューアーのエラーの見方
イベントビューアーは「スタート」ボタンを右クリックし、「イベントビューアー」を選択すると開くことができます。
使い方やエラーの見方、主なエラーの一覧は下記のページで詳しく紹介しています。
Windows11 イベントビューアーの見方と主なエラーの確認方法
イベントビューアーでエラーの内容を確認できたら、次にその原因に合わせた対処法を試してみましょう。

Windows11が突然シャットダウンするときの対処法

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ここでは、突然シャットダウンする原因ごとに、それぞれの対処方法を紹介しています。 原因が思い当たる場合や、異常の兆候が確認できた場合は、該当の項目の対処法を試してみてください。

ブルースクリーンでシャットダウンする対処

Windows11が突然シャットダウン前に青い画面の「ブルースクリーン(BSOD)」が表示される場合は、エラーコードを確認することで原因が分かる場合があります。
ブルースクリーンのエラーコードが確認できない場合は、上記の「イベントビューアー」でエラーを確認するこができることがあります。
ブルースクリーンが表示される原因は、ハードウェアやドライブ、ソフトウェアやシステム、Windowsアップデートなど様々な原因がありますが、エラーコードを調べることで原因の手がかりになります。
ブルースクリーンの原因やエラーコードの調べ方や主なエラーコードの一覧などは、下記のページで詳しく紹介しています。
Windows11 ブルースクリーンの原因の調べ方と対処法

メモリエラーの対処

メモリの不具合によりWindows11が突然シャットダウン場合は、標準搭載のメモリチェック機能(メモリ診断)を実行することで、メモリにエラーが発生していないか確認ができます。
メモリにエラーが発生している場合は、メモリの抜き差しや清浄をして再度メモリチェック行いエラーが発生していないかチェックします。 デスクトップPCで、空きメモリスロットが有るならメモリを空きスロットに差してエラーチェックを確認します。 上記の対処法を行っても、メモリエラーが解決しない場合は、メモリの交換が必要になります。メモリチェックのやり方やエラーが出た時の対処法は、下記のページで詳しく紹介しています。
Windows11 メモリチェックツールの使い方とエラー時の対処法

ディスクドライブエラーの対処

パソコンに搭載されている、SSD/HDD(ストレージ)の不具合によりWindows11が突然シャットダウン場合は、以下の方法でチェックして対処法を対処法を考えます。

チェックディスクで不良セクタを修復

不良セクタに存在するデータの読込や、不良セクタへの書込み時にフリーズした後に突然シャットダウン場合があります。
Windows標準機能のチェックディスク(CHKDSK)コマンドを実行すれば、SSD/HDDの不良セクタのチェックおよび自動修復が行うことができます。チェックディスクの詳しい実行方法は下記のページをご覧ください。
Windows11 ドライブの修復 チェックディスクのやり方
  • チェックディスクの実行でエラーが検出され修復できた場合は、PCの使用を続けてフリーズや勝手にシャットダウンすることがなければ問題ありません。ただし、不良セクタが有ることを考えれば、早急にバックアップを取り早めにストレージの交換が推奨されます。
  • チェックディスクを実行した結果、エラーが発生しない状況なら下記の「SSD/HDDの健康状態の確認」でストレージの状態を確認しましょう。

SSD/HDDの健康状態の確認

無料でインストール不要のストレージチェックアプリ「CrystalDiskInfo(日本製)」を使用して、SSD/HDDの健康状態確認します。
ストレージの健康状態が悪い場合は、ストレージを交換することがベストな対処法です。
「CrystalDiskInfo」の使い方や、SSD/HDDの健康状態の見方は下記のページで詳しく紹介しています。
SSD/HDDの状態をCrystalDiskInfoで確認する方法

ドライバの不具合の対処

ドライバは、Windows上でハードウェア(パーツや周辺機器)を動かす大切な役割があります。
このドライバが破損していたり、Windowsアップデートなどで互換性のないバージョンが使われていると、Windows11が突然シャットダウンする原因になることがあります。
ドライバに問題があり、突然シャットダウンが原因になっているのかを調べる方法や、その対処については下記のページをご覧ください。
Windows11 ドライバの不具合を確認して問題に対処する方法

ハードウェアの過熱の対処法

パソコンの内部は使用中に高温になります。とくにCPUやGPU(グラフィックボード)の過熱により、マザーボードが温度の異常を検知して自動的に電源を落とす仕様が一般的です。これは機器を保護するための安全機能ですが、「電源が切れ」突然シャットダウンされるため注意が必要です。
パソコン内部にホコリが溜まると空気の流れが悪くなり、熱がこもってオーバーヒートの原因になります。また、冷却ファンが故障している場合は、起動直後に電源が落ちるといった症状が発生します。

冷却ファンの動作確認と掃除方法


静かな環境でPCを起動し、冷却ファンの音が正常に出ているかを確認します。通常はスムーズな回転音がしますが、「ガラガラ」「カラカラ」といった異音があったり、音がまったくしない場合は故障が疑われます。デスクトップパソコンの場合、自分でファンの交換をすることもできますが、不安な場合は修理専門店や購入店に相談してください。
ホコリによる過熱が疑われる場合は、以下の対処が効果的です
  • デスクトップPC:ケースを開けて、CPUファンやケースファン周辺のホコリをエアダスターや刷毛などで除去します
  • ノートPC:排気口や通風口のホコリを掃除機や刷毛などで取り除きます。
    ※エアダスターの使用は、ホコリが逆に内部に入る可能性があるので非推奨です。
パソコンのCPUにホコリが溜まった状態とノートパソコンの冷却口
上の画像はCPUにホコリが溜まった状態と、ノートパソコンの冷却口の清浄の例です。
作業時の注意点
作業前には必ずPCの電源を切り、コンセントを抜いてください。また、静電気防止のために金属に触れる、または静電気防止手袋を使うと安心です。
パソコン内部の取り扱いに不安がある場合は、専門の修理業者やパソコンに詳しい知人に相談するようにしてください。

電源ユニットの不具合の対応

パソコンが突然シャットダウンする原因として、電源ユニットの不具合が関係している場合、基本的な対応は「電源ユニットの交換」になります。

デスクトップパソコンの場合

デスクトップPCで、グラフィックボードの追加やパーツの増設を行ったあとにシャットダウンが頻発するようになった場合は、電源ユニットの「出力不足」が疑われます。
このような場合は、今使っている電源よりも出力(W数)が高い電源ユニットに交換する必要があります(例:450W → 750Wなど)。
パーツの変更や増設を行っていない場合で、電源ユニットの故障が明確なら同じW数の電源に交換すれば対応できます。

ノートパソコンの場合

  • ACアダプター:型番に合った純正のアダプターを用意して交換してください。メーカー製のものを選ぶことで、動作の安定性が確保できます。
  • バッテリー:取り外し可能なタイプであれば、自分で交換が可能です。内蔵バッテリーの場合は、メーカーサポートや修理専門店に依頼して交換してもらいましょう。
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筆者 監修 Yukiko Mishima
著者/ Yukio Mishima
主に企業や組織のPCサポートとシステム構築のPCエンジニアリング。現場で経験した問題解決や設定など紹介しています。
筆者プロフィールとパソブルの運営情報

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