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Windows 11 「更新が進行中です」で終わらない時の対処法

公開日

Windows11の再起動後に「更新が進行中です」と表示されたまま終わらない場合は、まず強制終了が必要かどうかを判断します。その後、再起動後の画面や動作の状況に応じて、適切な対処を行うことで改善できることがあります。 このページでは、「更新が進行中です」で終わらない状況の原因と対処方法を順に紹介しています。


更新プログラムの進行中が終わらない主な原因

更新プログラムの適用による「進行中」は、再起動後に行われる最終処理です。
この段階では、更新内容の構成やシステムファイルの置き換えが行われており、途中で止まる原因は下記のことが考えられます。
  • 更新一時ファイルの破損(SoftwareDistribution / Catroot2)
  • 構成データ(pending.xml)の不整合
  • システムファイルの破損
これらの原因を元に対処法を行っていきます。

進行中の強制終了の判断と注意事項

「更新が進行中です」で進まない場合は、まず最初に「そのまま待つか」「強制終了するか」を判断します。

待つべきか/強制終了するかの目安

クルクル回るスピナーが動かず、%表示がまったく変化しない状態が数時間続く場合は、フリーズしている可能性が高いです。 パソコンの HDD/SSD ランプが断続的に点滅している場合は処理中の可能性があるため、最低でも1〜2時間は様子を見て%数が変わっていないか確認します。 %数が変わらず、ランプが点灯しっぱなし、または完全にランプ点灯していない場合は強制終了を検討します。

%数が変わってスピナーも回ってる場合

%数が変わる、スピナーが回ってる場合は、構成処理が進行している可能性が高いです。この場合、構成が完了するまで待つのが基本的な対処法です。 PCの環境によっては、構成の完了まで半日以上かかる場合があります。スピナーが回っている場合は、できるだけ強制終了は避けた方が安全です。
Windows11 更新が進行中でが終わらない ※明らかに問題があり、強制終了する場合は、下記の「強制終了の注意事項」を確認して行ってください。

%表示が変わらない/スピナーが止まってる場合

%数が変わらない、スピナーが回っていない場合は、構成処理処理が停止している可能性が高いです。
この場合は、フリーズしたと判断して構いません。
Windows11 更新が進行中ですでスピナーが表示されずフリーズ ※強制終了する場合は、下記の「強制終了の注意事項」を確認して行ってください。
強制終了の注意事項
強制終了する場合は、下記のことに注意してください。
  • PCのランプが点滅している
    ランプが点滅している場合は、処理中の可能性が大です。この状況で強制終了を実行すると、Windows11が正常に起動しなくなる場合もあります。
    強制終了するなら、最低でも半日ほど様子を見るのが推奨されます。
  • PCのランプが点灯したまま
    ランプが点灯したままの場合は、ディスクドライブの応答が停止している可能性があります。
    30分ほど待ってもランプが点滅しない場合は、強制終了して構いません。
  • PCのランプは点灯していない
    PCのランプが点灯していない場合は、処理中に不具合が起きて進めない状況が考えられます。
    30分ほど待っても、ランプが点灯しない、または点滅しない場合は、強制終了をするのが基本です。
  • 100%から進まない場合で、HDD/SSD ランプが点灯していない状態なら強制終了の検討対象です。
強制終了を実行した後は、再起動の結果によって対処方法が異なります。
正常に起動できた場合と、起動しない場合の対処をそれぞれ次のセクションで説明します。

強制終了後に起動できた場合の対処


強制終了後にWindows11が起動できた場合でも、更新処理が途中で停止した影響で、Windows Update の一時ファイルや構成情報が破損していることがあります。
このような場合は、まず更新関連のキャッシュをリセットして、システムを正常な状態に戻してから更新を再確認します。

Windows Update キャッシュをリセット

構成段階の停止は、一時ファイル破損が原因のことが多いため、更新に必要な一時ファイルや署名情報を保存しているフォルダーのデータをリセットします。 1. 管理者としてコマンドプロンプトを開く
  • キーボードの「Windows」キーを押した後に、「cmd」と押します。
  • 検索画面が表示されたら、コマンドプロンプトの「管理者として実行」をクリックします。
※この操作は、検索で「cmd」と入力する操作と同じです。
Windows11 検索から管理者でコマンドプロンプトを起動 スタートメニューから
スタートメニューから起動する方法は、「すべてのアプリ」をクリックして、一覧の「Windows ツール」をクリックするとエクスプローラーが開き、「コマンドプロンプト」を右クリックしたメニューの、「管理者として実行」をクリックします。
Windows11 スタートメニューから管理者でコマンドプロンプトを起動
2. コマンドプロンプトに、下記のコマンドを入力して「Enter キー」を押す操作を、順番に行います。
  • net stop wuauserv
  • net stop cryptSvc
  • net stop bits
  • net stop msiserver
  • ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
  • ren C:\Windows\System32\catroot2 Catroot2.old
  • net start wuauserv
  • net start cryptSvc
  • net start bits
  • net start msiserver
3. 再起動後に Windows Update の「更新プログラムのチェック」をクリックして確認します。 コンポーネントリセットの手順や内容については、下記のページで詳しく紹介しているので参考にしてください。
Windows Update 失敗時のコンポーネントリセット方法

更新プログラムのチェックで表示されない

更新プログラムのチェックで表示されない場合は、Windows Update の「更新の履歴」を確認して、インストールされている場合は問題ありません。 インストールされていない場合は、該当する更新プログラムを Microsoft公式からダウンロードして、手動で更新プログラムをインストールするこで対処できます。
詳しい手順は下記のページをご覧ください。
Windows Update が失敗したときにカタログで対処する方法

再起動後に更新を繰り返す/正常に起動しない時の対処


更新プログラムの進行中に強制終了した再起動後に、正常にWindows11が起動しない場合は、回復環境を起動して修復操作を行う必要があります。
また、外付けデバイスが接続されていると正常に起動しない場合もあります。 回復環境の起動方法
  • パソコンの電源スイッチを入れ、起動画面(くるくる回る)が表示されたら電源ボタンをシャットダウンするまで、押し続けて「強制終了」します。
    ※強制終了は二回以上続けて行う必要があります。
    強制終了の電源ボタンの押すタイミングは、起動画面または「くるくる回る」画面が表示されたら、電源ボタンの長押で電源をきります。
    ※ パソコンによっては、Windows のロゴが表示されず、メーカのロゴや何も表示されない場合もあります。
    ※ パソコン本体は起動しているけど、Windows の起動画面すら表示されない場合も「強制終了」を試してみてください。

    Windows11 修復機能の起動
    強制終了を二回以上続けて行い、「自動修復を準備しています」または「お待ちください」と表示されれば、そのまま待ちます。

    自動修復が起動された場合は、起動画面に「自動修復を準備しています」と表示され、次に「PCを診断中」と表示されます。「回復」が表示されたなら、次の(2)へ進んでください。
    診断中は、かなり時間がかかる場合もありますが、そのまま待ちます。
    Windows11 自動修復実行中
  • 「自動修復」の画面が表示されたら「詳細オプション」をクリックします。
    Windows11 修復の詳細オプション
    ※24H2以降で表示が異なります
    「PCを診断中」と表示された後に、ネットワーク接続など幾つかメッセージが表示され「現時点では、デバイスを自動的に修復できませんでした。」と黒色い画面が表示されたら「Enter キー」を押します。
    Windows11 24H2以降自動修復実行中
  • 「トラブルシューティング」をクリックして、次の画面で「詳細オプション」をクリックします。「ここもバージョンにより異なる」
    修復機能のオプション表示 24H2以降
    24H2以降は最初の表示が異なります。一度、下図の画面で「トラブルシューティング」をクリックすることで、上記の画面が表示されます。
    Windows11 24H2以降詳細オプションの選択

更新が繰返し表示されて終わらない

アップデート構成データの不整合「pending.xmlの破損などの可能性があります。更新構成が途中で中断された場合などにも発生します。
回復環境(WinRE)からコマンドプロンプトを開き、pending.xml を削除後に再起動して再構成します。 1. 回復環境のオプションからコマンドプロンプトを開きます。
Windows11 回復環境からコマンドプロンプトを起動 2. Windows11がインストールされているドライブ文字を確認します。
コマンドプロンプトに「notepad」と入力して「Enter」キーを押します。 修復機能のコマンドプロンプトでメモ帳開く メモ帳が開いたらメニューの「ファイル」をクリックし、メニューの「開く」をクリックします。
修復機能のコマンドプロンプトでメモ帳からエクスプローラーを開く エクスプローラーが開いたら、「PC」をクリックします。
修復機能のコマンドプロンプトでPCを開く
  • 「システムで予約済み(C:)」「ローカルディスク(D:)」と表示されていれば、Windows11 がインストールされている、ドライブ文字は「D:」です。
  • 「システムで予約済み」が表示されていなければ、ドライブ文字は「C:」です。
ここでは、ローカルディスク「C:」にて説明しています。 3. アップデート構成データ「pending.xml」を削除します。
コマンドプロンプトに下記のコマンドを入力して「Enter キー」を押します。
del C:\Windows\WinSxS\pending.xml
4. 下記のコマンドを入力して「Enter キー」を押して、PCを再起動します。
shutdown /r /t 0
5. 更新が繰返されず起動できるか確認します。
改善されない場合は、下記の対処法も検討してください。

自動修復が実行され起動できない

回復環境の「スタートアップ修復」を実行し、改善しない場合は直近の更新プログラムをアンインストール、または「システムの復元」が有効なら復元を試します。

スタートアップ修復

回復環境の「詳細オプション」にある「スタートアップ修復」をクリックします。
Windows11 回復環境のスタートアップ修復の実行
  • 「スタートアップ修復」をクリックすると起動画面になり、「PCを診断中」「修復しようとしています」「デバイス準備しています」など、幾つかメッセージが表示されます。
  • スタートアップ修復が終了するまで、かなり時間が掛かる場合があります。「強制終了」など、PCの電源を切らないでください。
  • スタートアップ修復が終了すると、メッセージが表示されます。
修復ができない内容のメッセージが表示されたら、「詳しい修復オプションを表示する」をクリックして「トラブルシューティング」を選択し、もう一度「スタートアップ修復」を実行をするのも良いでしょう。
※スタートアップ修復は何度か実行すると、問題が改善した例もあります。
「スタートアップ修復」で起動が解決しない場合は、次の「更新プログラムのアンインストール」や「システムの復元」を試してみてください。

更新プログラムのアンインストール

ここでは、「品質更新プログラム」のアンインストールで紹介していますが、バージョンアップデートの場合は「機能更新プログラム」を選択してください。 1, 詳細オプションの「更新プログラムのアンインストール」をクリックします。
windows11 修復機能の更新プログラムのアンインストール
エディションや修復機能の実行環境により、管理者ユーザーの選択と「パスワード」の入力が必要になることがあります。
アカウントの選択画面が表示されたら、管理者権限のユーザーを選択し、パスワードを入力して「続行」をクリックしてください。
修復機能を実行するためのパスワード入力
2. 「更新プログラムのアンインストールする」が表示されたら、「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」をクリックします。
windows11 修復機能で品質更新プログラムのアンインストールを選択 3.「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」画面が表示されたら「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」をクリックします。
windows11 修復機能で更新プログラムのアンインストールの実行 4. 「最新の品質更新プログラムをアンインストールしています」と表示さるので、環境により時間が掛かる場合がありますが、そのまま待ちます。
windows11 修復機能で更新プログラムのアンインストールの削除中 5.「アンインストールが完了しました。」と表示されたら、「完了」をクリックします。
windows11 修復機能で更新プログラムのアンインストールの完了 6.「オプションの選択」が表示で「続行」をクリックすれば、再起動した後に Windows11 が起動します。
修復機能からWindows11を起動する 7. 正常に起動しすれば、更新が終わらない問題は解決しています。アンインストールした更新プログラムを適応する場合は、設定の Windows Update から行ってください。 更新プログラムが表示されずアンインストールできない、またはアンインストールしても改善しない場合は、下記の「システムの復元」を試しみてください。

システムの復元

システムの復元が有効化されている場合なら、復元の実行で改善される場合があります。 回復環境のオプションで「システムの復元」を選択します。
Windows 回復環境からシステムの復元を実行
システムの復元が起動したら、通常と同じ操作で正常に起動していた時に復元することできます。復元の手順は下記のページをご覧ください。
Windows11 システムの復元の設定と使い方
システムの復元が無効で復元できない、または改善しない場合は、下記の「SFC / DISM 」でコマンドでシステムのチェックと自動修復を試してみてください。

コマンドでシステムの修復

更新プログラムの構成段階のエラーが続く場合は、システムファイルやイメージの破損が疑われます。「SFC / DISM 」を実行して整合性を回復します。
  • SFC: sfc /scannow(ファイル整合性の検査と自動修復)
  • DISM: Dism /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth(イメージ破損の修復)
回復環境からコマンドでシステムの修復をする詳しい手順についは、下記のページをご確認ください。
Windows11 コマンドプロンプトでシステムを修復する方法
システムの修復後に、更新が完了するか確認します。
ここまでの手順でも改善しない場合は、回復環境からPCのリセット(初期化)や、インストールメディアでのクリーンインストールも検討してみてください。
実行前には必要なデータのバックアップは忘れずに必ず行ってください。
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筆者 監修 Yukiko Mishima
著者/ Yukio Mishima
主に企業や組織のPCサポートとシステム構築のPCエンジニアリング。現場で経験した問題解決や設定など紹介しています。
筆者プロフィールとパソブルの運営情報
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