Windows 10 パスワードの問題でサインインできないときの対処法
最終更新日
パスワードの問題で、サインインできなくなったときは Administratorユーザー を有効化することで、サインインすることができます。
Windows10 ではインストール時に、最初から管理者ユーザー Administrator が無効化された状態で、作成されいてパスワードも設定していません。
緊急対処として、この Administrator ユーザーを有効化して、サインインしてパソコンを使用を可能にします。
このページでは、サインインができなくなったときに、Administratorでサインインできるようにする方法を紹介しています。
目次
※Administratorユーザーをすでに削除している、またはAdministratorを通常のユーザーとして利用している、Administratorのパスワードを設定している場合、このページの対処法は利用できません。
パスワードの問題でサインインができないときに、新規にユーザーを作成して対処する方法は、下記のページで紹介しています。
Windows10 サインインできないときにユーザーを作成して対処する方法 パスワードを忘れてサインインできない状態を、アプリで解決する方法は下記のページをご覧ください。
Windows でパスワードを忘れた時にアプリで対処する方法
Windows10 サインインできないときにユーザーを作成して対処する方法 パスワードを忘れてサインインできない状態を、アプリで解決する方法は下記のページをご覧ください。
Windows でパスワードを忘れた時にアプリで対処する方法
コマンドプロンプトを立ち上げる
最初に、サインイン画面から「トラブルシューティング」を起動し、パスワードの入力をせずに「コマンドプロンプト」を立ち上げてらるならこの方法で操作します。
パスワードの入力が要求され「コマンドプロンプト」を立ち上げられない場合は、強制終了による修復機能からコマンドプロンプトを立ち上げます。 サインイン画面からトラブルシューティングを起動する
サインイン画面の右下にある「電源のアイコン」をクリックすると、電源に関するメニューが表示されます。
- キーボードの『Shift』キーを押したままにします。
- 「再起動」をクリックします。
「強制的に再起動」などのメッセージが表示されても『Shift』キーを放さずにクリックして進んでください。 - 『Shift』キーは押したままで、「お待ちください」表示されたら『Shift』キーを放します。暫くすると「オプションの選択」の画面が表示されます。
「トラブルシューティング」の画面で「詳細オプション」をクリックします。
「コマンドプロンプト」をクリックして、表示されるまで待ちます。
コマンドプロンプトを立ち上げると、パスワードの入力が要求される
Windows10のバージョンなど使用環境によっては、ユーザーの選択とパスワードの入力が必要になる場合があります。 コマンドプロンプトを立ち上げる方法は、下記の二つの方法がありますが、修復機能でもパスワードの入力を要求される可能性が高いので、 インストールメディアの利用が推奨です。
Windows10のバージョンなど使用環境によっては、ユーザーの選択とパスワードの入力が必要になる場合があります。 コマンドプロンプトを立ち上げる方法は、下記の二つの方法がありますが、修復機能でもパスワードの入力を要求される可能性が高いので、 インストールメディアの利用が推奨です。
- 修復機能の修復オプションでもパスワードが要求されるなら、インストールメディアが必要ですが、メディアで起動して、修復オプションより「コマンドプロンプト」を立ち上げます。
「推奨」インストールメディアの起動で、修復オプションを表示する方法は下記のページをご覧ください。
Windows10 をインストールメディアで修復する方法 - パスワードに問題がありサインインができない場合は、強制終了による修復機能の起動から、修復オプションのコマンドプロンプトを立ち上げます。
バージョンやエディションにもよりますがパスワード無しで、コマンドプロンプトを利用することができる場合があります。 下記に、修復機能の起動方法は説明しておきますが、パスワードの入力が求められるようなら、インストールメディアを使用してください。
-
最初にパソコンの電源スイッチを入れ、起動画面が表示されたら電源ボタンをシャットダウンするまで押し続けて「強制終了」します。
※強制終了は二回以上続けて行う必要があります。
強制終了の電源ボタンの押すタイミングは、起動画面または「くるくる回る」画面が表示されたら、電源ボタンを長押して電源をきります。
※ パソコンによっては、Windows のロゴが表示されず、メーカのロゴや何も表示されない場合もあります。
※ パソコン本体は起動しているけど、Windows の起動画面すら表示されない場合も「強制終了」を試してみてください。
強制終了を二回以上続けて行い、「自動修復を準備しています」または「お待ちください」と表示されれば、そのまま待ちます。 バージョンや環境により、「お待ちください」と表示され、下記の自動修復が実行されず、直ぐに「回復」画面が表示される場合がありますが、問題ありません。 自動修復が起動された場合は、起動画面に「自動修復を準備しています」と表示され、次に「PCを診断中」と表示されます。「回復」が表示されたなら、次「2」へ進んでください。
診断中は、かなり時間がかかる場合もありますが、そのまま待ちます。
- 「自動修復」の画面が表示されたら「詳細オプション」をクリックします。
※ PCの環境により、「回復」画面が表示される場合がありますが、上の図の「自動修復」と同機能です。
「詳しい詳細オプションを表示する」をクリックしてください。
- 「トラブルシューティング」をクリックして、次に「詳細オプション」をクリックします。
サインイン画面でコマンド操作を有効にする設定
修復オプションからコマンドプロンプトを実行すると、場所(PATH)が通常とは異なるので、Windows がインストールされている場所を指定する必要があります。
場所(PATH)の確認
コマンドプロンプトに「notepad」と入力して、キーボードの「Enter」を押します。
エクスプローラーが開いたら、「PC」をクリックします。
確認するディスクをダブルクリックして、中に「Windows」や「ユーザー」があるなら間違いありません。
確認が終了したら、「×」閉じるボタンをクリックして、エクスプローラーとメモ帳を閉じます。
コマンドプロンプトに「notepad」と入力して、キーボードの「Enter」を押します。
>notepad
メモ帳が開いたらメニューの「ファイル」をクリックし、サブメニューの「開く」をクリックします。エクスプローラーが開いたら、「PC」をクリックします。
- 「システムで予約済み(C:)」「ローカルディスク(D:)」と表示されていれば、Windows10 がインストールされている、パスは「D:」です。
- 「システムで予約済み」が表示されていなければ、パスは「「C:」です。
確認するディスクをダブルクリックして、中に「Windows」や「ユーザー」があるなら間違いありません。
確認が終了したら、「×」閉じるボタンをクリックして、エクスプローラーとメモ帳を閉じます。
ここでは「ローカルディスク(D:)」で説明していますが、ローカルディスクが異なる場合は(C:)などに置き換えててください。 「D:」と入力して、キーボードの『Enter』を押します。
「D:\〉」と表示されればOKです。
「cd ¥windows¥system32」と入力し『Enter』を押して「system32」に移動します。
「D:¥windows¥system32〉」と表示されればOKです。
「ren utilman.exe utilman.exe.org」と入力し『Enter』を押して「utilman.exe」の名前を変更して、バックアップを作成しておきます。
「copy cmd.exe utilman.exe」と入力し『Enter』を押して「utilman.exe」の実行時にコマンドプロンプトが開くようにします。
一個のファイルをコピーしましたと表示されれば完了です。
再起動
「shutdown /r /t 0」と入力し『Enter』を押し再起動して、サインイン画面で次の操作をします。
※ 「/t 0」の間はスペースが必要です。
>shutdown /r /t 0
サインイン画面で Administrator を有効化してサインインする
再起動後のサインイン画面にある「簡単操作」アイコンクリックすると、コマンドプロンプトが表示されます。「net user administrator /active:yes」と入力し『Enter』を押します。
「コマンドが正常に終了しました」と表示されればOKです。
エラーが出るようであれば、入力にミスがないか確認して再度実行してください。
「電源ボタン」のアイコンをクリックしたメニューの「再起動」をクリックします。
Administrator でサインイン
再起動後のサインイン画面に「Administrator」が追加されているので、クリックしてサインインします。
- Administrator の初期値はパスワードが設定されていないので、すぐにサインインできます。
※Administrator に任意でパスワードを設定している場合は、パスワードを入力してサインインしてください。
- サインイン後は Administratorユーザーの初期設定が始まるので、そのまま待ちます。
デスクトップ画面が表示されれば完了です。
操作の後処理と、安全のためにしておく設定と修正
コマンドプロンプトの設定を戻し、サインインの修復や対処、Administrator の設定をします。
操作の後処理
サインイン画面でコマンドプロンプトを表示させる設定を元に戻す。この操作はエクスプローラーでも可能ですが、今後の操作のためにコマンドプロンプトを利用して説明します。
コマンドプロンプトを開く
※ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリックしてください。- 「Windows」マークをクリックし、表示された「メニュー」をスクロールさせ「W」にある「Windows システム ツール」をクリックして展開し「コマンドプロンプト」を右クリックします。
- メニューにある「その他」にマウスポインターを合わせ、サブメニューの「管理者として実行」をクリックします。
下図のように「C:\Users\Administrator」と表示されていたら
「cd \windows\system32」と入力し『Enter』を押し移動します。
「del utilman.exe」と入力し『Enter』を押して、仮の utilman.exe 削除します。
「copy utilman.exe.org utilman.exe」と入力し『Enter』を押し、utilman.exe 元に戻します。
これで後処理は完了です。
サインイン画面でコマンドプロンプトが表示できなくなり、簡単操作のメニューが表示されるようになります。
安全ためにしておく設定と修正
最初に Administrator パスワードを設定しないとパソコンの起動時に、自動でAdministratorにサインインされるのでパスワードを設定しておきます。
サインインできないユーザーのパスワードを変更しても、サインインができない場合は新たに管理者ユーザーを作成し対処する。
サインインが正常にできるようになったら、Administrator を無効化します。
- Administrator のパスワードを設定
- サインインできないユーザーのパスワードを変更
- 新規でユーザーを作成する
- ユーザーのファイルの引継ぎ
- Administrator の無効化
- サインインできないユーザーの削除
Administrator のパスワードを設定
※既にパスワードを設定している場合は、この項目は飛ばして事項へ進んでください。 Administrator のパスワードの設定は、起動時に自動でサインインされるのを止めるためですが、他にも重要なことがあります。 このページで紹介している方法で分かる通り、パスワードを知らなくても Administrator を有効にすることでサインインができます。パスワードを設定していれば、Administratorを有効してもパスワードが分からなければ、サインインすることができなくなり安全性が高まります。 パスワードの設定方法は、別ページで紹介していますのでそちらをご覧ください。
サインインのパスワードを設定する パスワードの設定が完了したら、パソコンを再起動して Administrator を選択し、パスワードを入力してサインインします。
サインインできないユーザーのパスワードを変更
パスワードは間違っていないのに、サインインできないユーザーのパスワードを変更して、新しいパスワードでサインインできるか試します。 パスワードの変更方法は、別ページで紹介していますのでそちらをご覧ください。ユーザーのパスワードを変更する方法
- パスワードの変更ができる場合は変更し、パソコンを再起動してサインインができるか確認します。
サインインできたなら修復完了です「Administrator の無効化」に進んでください。
- パスワードの変更ができない、または変更してもサインインができない場合は、新規にユーザーを作成しユーザーのファイルを移動して、今後作成したユーザーでパソコンを使用できるように対処します。
新規でユーザーを追加作成する
パスワードの変更でも、サインインができない場合はユーザーやパスワードのデータが破損している恐れがあり修復はかなり困難です。この場合、新しローカルアカウントのユーザーを追加作成して、サインインできないユーザーのファイルを引継ぐことで対処します。
ユーザー作成に関する方法は、設定ごとに下記の別ページで紹介しています。
- アカウントの種類は、ローカルアカウントでユーザーを作成します。
ユーザーアカウントを追加する方法
- ユーザーの作成が完了したら、権限の種類を「管理者」に変更します。
ユーザーの権限を変更する方法
ユーザーの作成と権限「管理者」の変更が完了したら、パソコンを再起動して作成したユーザーでサインインします。
サインインができたら、ファイルの引継ぎを行います。
ユーザーのファイルの引継ぎ
ユーザーのファイルは、ユーザー専用のフォルダで管理されています。フォルダ内は、ドキュメントやデスクトップ、アプリのデーターなどが入っています。 サインインできないユーザーフォルダを開いて、必要なものを作成したユーザーのフォルダにコピーして引継がせます。
フォルダを開くときに「このフォルダーにアクセスする許可がありません」と表示されたら「続行」をクリックすれば開くことができます。
ユーザーフォルダ場所とフォルダ内の詳しい内容は下記の別ページで紹介しています。
ユーザーフォルダの場所と詳細 ファイルの引継ぎができたら、Administrator ユーザーを無効化に戻します。
Administrator の無効化
初期値で作成しているユーザーの Administrator は使用しても構いませんが、使用し続けることにより Administratorユーザーに問題が起こることもあります。使用せずに無効化にしておくことで、同じような問題などが発生した時に利用するこができます。 上述の「操作の後処理」と同様、コマンドプロンプトを管理者で実行します。 「net user administrator /active:no」と入力し『Enter』を押します。「コマンドが正常に終了しました」と表示されればOKです。
エラーが出るようであれば、入力にミスがないか確認して再度実行してください。
無効化が完了すれば、次回の起動からサインイン画面やユーザー情報に「Administrator」が表示されなくなります。
サインインできないユーザーの削除
サインインできない問題のあるユーザーの削除は、暫く新規で作成したユーザーを使用して、他に引き継ぐファイルが無いことが確定できてから削除するようにしてください。 サインイン画面に問題のあるユーザーを表示させたくない場合は、ユーザーの無効化、またはユーザーファイル残した状態でユーザーの削除を実行します。これらの方法は、コマンドプロンプトから操作することで簡単に実行できます。 ・コマンドプロンプトを管理者で実行します。 ユーザーの無効化
「net user ユーザー名 /active:no」と入力し、キーボードの『Enter』を押す。
>net user ユーザー名 /active:no
ユーザーファイルを残した状態で、ユーザーの削除「net user ユーザー名 /delete」と入力し、キーボードの『Enter』を押す。
>net user ユーザー名 /delete
ユーザーの無効化後に、完全にユーザーを削除するにはコマンドプロンプトで「net user ユーザー名 /delete」でユーザーを削除。
>net user ユーザー名 /delete
これで、ユーザーファイルを残した状態でユーザーが削除され、ユーザーの削除と同じ状況になります。
後は、ユーザーフォルダを手動で削除すれば完了です。
スポンサーリンク